もしも、自らが描くマンガのヒーローになり、巨悪との対決を余儀なくされたらー!?
そんなこの上なくユニークな設定の下、気迫溢れるアクション、1人の男の成長譚としての骨太なドラマ、予想外の展開からもたらされるコメディ要素らすべてを盛り込んだ最強のエンターテイメントがこの夏日本上陸!主人公のサティヤを演じるのは、タミル語映画界のスター、シヴァカールティケーヤン。頼りないサティヤと、“マーヴィーラン=偉大なる勇者”さながらの超絶アクションとカリスマ性を両立させた演技に多くの称賛が寄せられた。サティヤの最大の敵・政治家ジェヤコディを演じるのは、映画監督としても知られるミシュキン。死神と呼ばれるに相応しい、底冷えする恐怖を感じさせる「悪の帝王」を余裕たっぷりに演じ切っている。長編デビュー作『マンデラ』で2022年国家映画賞新人監督賞を受賞したマドーン・アシュヴィンが監督・脚本を務め、前作に続き社会問題とも密接にリンクした捻りある快作を世に放った。天啓さながらにサティヤの運命を翻弄する、荘厳な「声」は『ヴィクラム』『JAWAN/ジャワーン』のヴィジャイ・セードゥパティが担当している。2023年フィルムフェア賞新人女優賞を受賞したアディティ・シャンカル、S・S・ラジャーマウリ監督作『あなたがいてこそ』主演のスニール、47年のキャリアを誇る名優サリダー、監督とは『マンデラ』に続く二度目のタッグで、抜群のコメディセンスを披露するヨーギ・バーブら、脇を固める豪華キャストにも注目だ。
タミル語映画界のスーパースター、シヴァカールティケーヤンが叫び、抗い、<覚醒>する!
新聞の長期連載漫画「マーヴィーラン」の作者であるサティヤ。気弱な彼は、ゴーストライターとしての立場に甘んじるばかりか、人一倍負けん気の強い母イーシュワリの起こす騒動を収めるのに必死の毎日。そんなある日、住居のある地域一帯が開発対象となり、立ち退きを余儀なくされてしまう。新たな住処として提供された新築の高層マンションに一時は浮かれる一家だったが、そこは恐ろしい手抜き工事の元に建てられた「欠陥住宅」だった!
人を人とも思わない悪徳政治家ジェヤコディ一派が仕切る新築マンションの増築と開発。やがて彼ら一味の魔の手がサティヤの年頃の妹ラージに迫り、彼は意を決して立ち向かうが、すげなく返り討ちに遭ってしまう。自らが描き続ける“マーヴィーラン=偉大なる勇者”との姿のギャップに、屋上から絶望の淵を覗き込んだその後ー奇跡的に生還したサティヤの耳元で、勇壮な「声」が鳴り響くようになる。その声はサティヤを「勇者」と呼び、ジェヤコディを「死神」と呼ぶのだった。「声」の通りに行動すると、ジェヤコディの悪辣な顔が暴かれていくが、波風を立てるのが大嫌いなサティヤは「勇者」の立場を放棄すべく必死の抵抗に打って出る。果たしてサティヤは、真の「マーヴィーラン」として、民衆を苦しめる巨悪に立ち向かうことができるのか!?
映画タイトルの後ろの()の数字は日本公開年。未公開や映画祭イベント上映の場合は、(未)と制作年を記載。
タミル・ナードゥ州チェンナイ生まれ。主にタミル語映画界で活躍するインドの映画監督・脚本家である。2013年に、短編『Dharmam』(未・2012)で国家映画賞最優秀監督賞スペシャル・メンションを受賞。ヨーギ・バーブを主演に迎えた長編デビュー作『マンデラ』(未・2021)で2022年国家映画賞新人監督賞と脚本賞を受賞した。本作『マーヴィーラン 伝説の勇者』も商業的、批評的にも高く評価され、今後のタミル語映画界の発展を担う存在である。
1985年2月17日生まれ。主にタミル語映画界で活躍するインドの俳優、プレイバックシンガー、作詞家、映画プロデューサー、テレビ司会者。幅広い世代から支持され、トップスターとしての地位を確立している。TVからキャリアをスタートさせ、やがて短編映画や長編映画の脇役に出演するようになる。その後、『Ethir Neechal』(未・2013)、『Varuthapadatha Valibar Sangam』(未・2013)、『レモ』(未・2016)、『ラジニムルガン』(未・2016)、『私の夢、父の夢』(未・2018)などに出演し、タミル語映画界を代表する俳優として地位を確立。主演作『Doctor』(未・2021)は、彼のキャリアで最高の興行収入を記録し、全世界で大ヒットを記録した。その後も2022年公開のコメディドラマ『Don』(未)、本作『マーヴィーラン 伝説の勇者』と、立て続けに批評家の称賛を集め、商業的な成功を収めた。『マーヴィーラン 伝説の勇者』では2024年南インド国際映画賞で批評家選出主演男優賞を受賞。また、2020年にはタミル・ナードゥ州政府から映画界における優れた功績に対して贈られるカライママニ賞も受賞している。
1997年7月6日生まれ。タミル映画で活躍するインドの俳優。『ロボット』(2012)などで知られるシャンカル監督を父親にもつ。『Viruman』(未・2022)でデビューし、2023年フィルムフェア賞新人女優賞(南インド映画部門)、南インド国際映画賞新人女優賞を受賞。女優業のほかにプレイバックシンガーとしても活躍。タマン・Sが作曲したテルグ語映画『Ghani』(未・2022)の劇中歌「Romeo Juliet」で歌手デビューを果たした。2025年にはシャンカル監督作、ラーム・チャラン主演『Game Changer』の劇中歌「Dhop」で歌声を披露。本作の劇中歌「Vannarapettayila」でもシヴァカールティケーヤンと共に歌声を吹き込んでいる。
インド映画界の監督、脚本家、作詞家、プレイバックシンガー、俳優ほか様々な肩書を持ち、異彩を放つ独特のスタイルで知られる。タミル語映画界にその独創的な演出を知らしめた大ヒットロマンティック・スリラー『Chithiram Pesuthadi』(未・2006)で監督デビュー。続く『Anjathe』(未・2008)、『Nandalala』(未・2010)、『狼と子羊の夜』(未・2013)らは、その革新的なストーリーテリングと演出で批評家から広く称賛を浴びた。監督としての主な代表作に、大ヒットを記録したホラー映画『Pisaasu』(未・2014)。2024年には『Devil』で作曲を手がけ、作曲だけでなくカメオ出演も果たし、成功を収めた。
1974年2月28日生まれ。主にテルグ語映画界で活躍する俳優・コメディアン。180本以上の映画に出演している。2000年、『Nuvve Kavali』(未)でスクリーンデビュー。S・S・ラージャマウリ監督の『あなたがいてこそ』(2014)で大ブレイクし、主演俳優としての可能性を示した。『Andala Ramudu』(2006)、『Poola Rangadu』(未・2012)、『Tadakha』(未・2013)では主役を演じている。主にコミカルな役柄で人気を博したが、シリアスな役や敵役にも挑戦し、演技の幅を広げた。特に『Colour Photo』(未・2020)では敵役を、『プシュパ 覚醒』(2023)ではギャングを演じ、いずれも批評家から高い評価を受けた。
1985年7月22日、タミル・ナードゥ州アーラニ生まれ。俳優、コメディアンであり、タミル語映画界での幅広い活躍で知られる。コメディ番組「Lollu Sabha」のアシスタントディレクター兼脚本家としてキャリアをスタートさせた後、俳優へと転身。「ヨーギ・バーブ」という芸名は、俳優志望の男を演じた映画『Yogi』(未・2009)から採用された。その後『Paiyaa』(未・2010)、『Kalakalappu』(未・2012)などに脇役として出演。ヴィジャイ・セードゥパティ主演『Aandavan Kattalai』(未・2016)への出演でブレイクし、以後タミル映画界で最も人気のあるコメディアンの1人となった。主演作として『Dharmaprabhu』(未・2019)、マドーン・アシュヴィン監督作『マンデラ』がある。『マーヴィーラン 伝説の勇者』で2024年南インド国際映画賞コミックアクター賞を受賞。その他の出演作にラジニカーント主演『ジェイラー』(2025)など。